PartⅢ.27『快晴の大利根 RSカップ第4戦に参戦!(前半篇)』

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皆さま、こんにちは。

プロギアで販売促進を担当しているNです。

 

PRGRの新しい直営レッスンスタジオ『PRGR GINZA EX』に通って本気で上達を目指すゴルファーを紹介する(ほぼ)リアルドキュメントブログ、サイエンスフィット日記。

第3部では”競技に挑戦”をテーマに新たなメンバーを迎え、サイエンスフィットで腕を磨き、さまざまな競技にチャレンジしていく模様をレポートしております。ここまで企業対抗ゴルフの最高峰『日経カップ』に挑戦するプロギアチーム、『PRGR RSカップ』に挑戦するサイエンスフィット日記メンバーの奮闘をお届けしてきましたが、いよいよ本章もクライマックス。サイエンスフィット日記の主人公、K君がRSカップ・シングルス戦に挑みます。

 

 

RSカップの会場は茨城の名門チャンピオンコース、大利根カントリークラブの西コース。会場は競技ならではのシリアスな空気に包まれております。

朝の練習では日頃の練習不足が祟り、球が左にしかいかない悲劇に見舞われ呆然と立ち尽くしていたK君。

師匠である青山プロに喝を入れてもらって正気を取り直すも、

スタート直前に猛烈な緊張感に襲われたK君。喉の奥からせりあがってくる苦いものを飲み続けています。

さあ泣いても笑っても、いよいよ運命の18ホールがスタートします。今回もK君にぴったり密着し、ラウンドレポートを行いたいと思います!

 

前半9ホール

【1H 399Yards Par4】

右の林はOB、左も林のやや右ドッグレッグのミドルホール。プロはフェアウェイウッドで打ちますが、アマチュアにはやや距離があるのでドライバーで打たざるをえません。

このホールは昨年バーディを獲った思い出のホール。今年もバーディが獲れるのか!?

●1打目:ドライバー。青山プロが正面で見守るなか、緊張の第一打。

 

ビシッ

 

カーン!

 

カァカァ(バサバサ)

 

な、何が起こったのかわからず呆然とする同伴競技者とギャラリーの皆さん。

でも私と青山プロはしっかり見ていました。ドライバーを打った瞬間に思いっきり左に飛び出したボールは30ヤード先の木に当たって、驚いたカラスが飛び立つ瞬間を。。。

 

青山プロ 『・・・。』

 

スタート直前までボールが左に行かないようにアドバイスしていた青山プロも、まったくアドバイス通りにならなかったK君のショットに呆然としています。ただし、スタートしてしまったらもうアドバイスをすることはできません。我々はK君のリカバリー力を信じるしか無いのです。

 

木に当たってさらに左に飛んでいったボールを焦って捜すK君。早くも波乱の幕開けです。

 

●2打目:隣のホールのティーグラウンドの前にボールを発見!7番アイアンで脱出を試みるも、木に当たって林の中。

隣のホールのティーグラウンドでは選手とギャラリーがその模様をずっと見ています。これは地獄です。

 

●3打目:林の中からもう一度7番アイアンで脱出を試みます。

ようやく自分のホールに帰ってきましたが、まだフェアウェイにも届いてません。残り220ヤード。

 

●4打目:落ち着いて7番アイアンで刻みます。

が、ダフって飛距離30ヤード!K君の地獄はまだまだ続きます。

 

●5打目:残り181ヤード。5番アイアングリーンで打ってグリーン左のラフ。

その間、同伴競技者はずっと待ってます。『ヤバイ!ヤバイ!』K君の心の声が大音量でここまで聞こてきます。

 

●6打目:ピンまで残り15ヤード。もうK君にアプローチショットをする心の余裕はありません。ラフからパターで打ちました。まったくタッチが合わずピンを5メートルオーバー。完全に心が折れています。

●7打目:5メートルのパットはカップを1メートルオーバー。ここで今日のグリーンの速さにようやく気付きます。

●8打目:1メートルのパットを、、、蹴られて、9打目をカップイン。まさに踏んだり蹴られたり!

スタートホールのスコアはなんと素で9!

いきなり5オーバーとなりましたが、K君の心はそれ以上にえぐられたようです。私も密着レポートの予定でしたが、とてもK君に近づける雰囲気ではありませんので、遠めに距離をとって取材を続けたいと思います。

 

【2H 386Yards Par4】

距離はやや短いが、ティーショットの狙いどころは左右が林で狭く、グリーン周りはバンカーで囲まれています

スタートホールの悪夢からいまだ醒めやらないK君。呆然と立ち尽くしています。

 

●1打目:ドライバー

は、またまた思いっきり左で林に突入。暫定球を打つも今度は右の林へ!

 

『ヤバイ!ヤバイ!ヤバイィー!!』K君の心の声が今度ははっきりと音声で聞こえてきました。

 

ボールを探しに左右の林に向け走りまくるK君。

 

なんとか1球目を左の林に見つけました。

●2打目:またまた7番アイアンで出すだけ。

●3打目:残り171ヤード。5番アイアンで打ってなんとかグリーン右端にオン。

 

すると、肩で息をするK君にそっと寄り添ってくる人がいました。

この人はK君と同組の猿田勝大プロです。あまりにも迷惑をかけるK君にリタイアを勧告しているのでしょうか?

いえ、そうではありません。慌てふためいて我を失っているK君に世間話をして落ち着かせようとしてくれているのです。

 

猿田プロは青山プロ同様、茨城県のゴルフ場に所属しているので、青山プロには普段からお世話になっているようです。その青山プロからスタート前に『Kをよろしく頼むな!迷惑かけると思うけど面倒みてやってくれよ。』と声をかけられていたのでした。

青山プロと猿田プロのやさしさにようやく意識を取り戻したK君。さぁ、パーチャンスです!

 

●4打目:カップまで8メートルのパーパット。

は、やはりタッチが合わず3メートルオーバー。

●5打目:慎重に打った3メートルのボギーパットは1メートルオーバー。そしてこの1メートルのパットがまたもカップに蹴られて、結局3オン4パットのトリプルボギー!

 

まだまだK君の地獄トンネルに出口は見えてきません。

 

【3H 414Yards Par4】

ティーショットの落としどころの両サイドにバンカーがある右ドッグレッグのミドルホール

●1打目:流れを取り戻したいドライバーショット。

カーン!

は、無情にも左に引っ掛けて木に当たって30ヤード戻ってきて左ラフ。

K君の背中がそのつらい心情を表しております。

 

●2打目:残り256ヤード。確実に5番アイアンでフェアウェイセンターを狙います。

これは、ダフって飛距離90ヤード。キャディさん、目土ありがとうございます。

 

●3打目:残り167ヤード。6番アイアンでグリーン手前の花道へ。

●4打目:残り18ヤード。またまたパターで打ってピン手前2メートル。

●5打目:カップを30センチオーバー。これをカップインしてこのホールも素でダブルボギー。

 

3ホール終えて10オーバー。すでに70台、予選通過も絶望的。というかこのペースだとスコア132フィニッシュです。すでにその存在もぼやけて消えゆく寸前のK君。このまま消滅してしまうのか。。。

 

【4H 164Yards Par3】

池越えのショートホール。他のショートホールに比べたら距離は短いほうです

●1打目:ピンまで164ヤードを6番アイアンでショット。

またしても左につかまった打球はグリーン左奥のラフへ。

 

●2打目:ピンまで25ヤード。サンドウェッジでピン手前6メートルにオン。

●3打目:6メートルの下りのパーチャンスはカップを6メートルオーバー!タッチがまるで合っていません。

●4打目:このボギーパットをなんとかカップイン。今日初のボギーを獲得。初パー獲得はいつになるのでしょうか。

 

 

【5H 506Yards Par5】

距離の短いロングホール。フェアウェイ右にはすぐ池があり、ティーショットはフェアウェイ左を狙わないと池に入ります

●1打目:ドライバー。いい感じにひっかかったボールは池を避けてフェアウェイ左サイドに着弾。今日イチの当たりは225ヤード。

●2打目:残り309ヤード。得意の5番ウッドでベストポジションを狙います。

が、これはまたも左につかまって林の中。あれだけおしりを回す練習をしてきたのに、完全に体が止まって腕が悪さをしているのがよくわかる決定的な写真です。これでは球は左に行ってしまいます。

 

●3打目:林の中から残り78ヤード。ピッチングウェッジのショットは距離感が合わず(ダフって)グリーン手前ラフ。

●4打目:残り30ヤードのラフからサンドウェッジでピン奥5メートル。

●5打目:パーパットはカップを2メートルオーバー。

●6打目:2メートルのボギーパットを何とか沈めて、2連続ボギー

今日はやけに木に当たります。木と同化しつつあるK君。

 

【6H 197Yards Par3】

やや距離のあるショートホール。グリーン手前の大きなバンカーがプレッシャーを与えます

●1打目:3番ユーティリティでグリーンを狙うもまた引っかかって、グリーン左奥の斜面。

●2打目:左足下がりのラフから残り32ヤード。このアプローチショットがボールをくぐってしまい飛距離3ヤード。

●3打目:残り30ヤード、サンドウェッジでピン奥6メートルにオン。

●4打目:ボギーパットはカップ横1メートル。

これを入れてこのホールもダブルボギー。

 

もはや木が無いと立っていられないくらいのダメージを負っているK君。

 

【7H 394Yards Par4】

グリーン周りは林に囲まれ、グリーンも砲台というミドル。セカンドショットの精度が問われるホールです

永遠の4番バッターであるK君。表情を消しながら自分の打順を待ちます。

●1打目:ドライバーショットは、あわせるようなショットでなんとかフェアウェイ左をキープ。心が萎縮しています。飛距離215ヤード。

と、またK君に寄り添ってくれる猿田プロ。K君にとっては何とも心強い存在です。

何を話しているかはわかりませんが、プロゴルファーとこのように肩を並べてラウンドできる機会などなかなかありません。こういうところもPRGR RSカップの人気の要因のひとつだと思います。

 

●2打目:残り191ヤード、3番ユーティリティでグリーンを狙うも、トップ(チョロ)してグリーン左手前のラフ。

●3打目:ラフから残り58ヤード。

奥にあるピンを攻め切れず、ピン手前12メートルにオン。

 

●4打目:12メートルの上りパーパットは、3メートルショート。これをなんとかねじ込んでボギー。

スコアカードに並ぶ数字を見ながら笑いが込み上げているK君。ちょっと話しかけてみましょう。

N 『お疲れ、めちゃくちゃ苦労してるな。』

K君 『ホントにつらいです。けど、まだ半分も終わってないです。猿田プロも励ましてくれるし、今までサイエンスフィットで教えてくれたの皆さんのためにも、絶対ここから巻き返しますんで。』

完全に死んだと思ったK君の目はまだ死んでいませんでした。K君の持ち味である攻撃的なゴルフで、ここからバーディ合戦を繰り広げてくれるような気がしてきました!

 

【8H 459Yards Par4】

とにかく距離の長いミドルホール。グリーンまわりのガードバンカーも要注意です

そういえばこのホールは去年、完璧なティーショット、セカンド、パッティングでバーディーを獲ったホールです。さぁ、反撃の狼煙があげられるのか!?

●1打目:ドライバーショット。2オンするには250ヤードは必要です。

キャディさん 『ファーーー!ななばーーん。』

思いっきり右に飛び出したショットは林に一直線。

K君の目から光が失われました。

 

●2打目:林の中から、またもや7番アイアンで出すだけ。今日は7番の出番がやけに多いです。

●3打目:残り220ヤードを得意の5番ウッド。

これも右にふかして、グリーン右手前のラフ。

 

先ほどの気合は何だったのでしょうか。彼自身も自問自答しながら重い足取りでグリーンに向かいます。

●4打目:残り18ヤードをサンドウェッジでカップ横4メートルに。

●5打目:4メートルのボギーパットは外れて、無念のダブルボギー。

 

【9H 573Yards Par5】

しっかり距離のあるやや右ドッグレッグのロングホール。セカンド地点で右の林からフェアウェイに迫り出している木には注意が必要です。

●1打目:ドライバーショットは左にチーピン。

もうわけわかんないっす!という表情のまま、ティーグラウンドで眠ろうとするK君。寝ちゃダメだ!死ぬぞ、寝るな!

●2打目:定番の7番アイアンで出すだけ。

●3打目:残り290ヤード。3番ユーティリティでナイスショット!と思いきや、右の迫り出した木の枝を直撃。

●4打目:残り210ヤード。もう一回3番ユーティリティを持つも、やや右に吹かしてグリーン右のガードバンカー方向へ。

『ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!』K君が最も苦手とするのがバンカーショット。この精神状況でバンカーから出る気がしません。2ペナ払ってバンカーの外から打てるルールが適用されるのは来年から。不安な表情で足早にボールに向かうK君。

 

●5打目:残り25ヤードラフ。

奇跡的にバンカーを越えてラフの淵で止まっているボールを見つけてほっとするK君。

チャックリしてバンカーに入らないように、必要以上に大きくアプローチショットし、グリーン奥にオン。

●6打目:8メートルのボギーパットは、カップを1メートルオーバー。

●7打目:これをカップインして、前半最終ホールもダブルボギー。

 

 

K君(と私)の長い9ホールがようやく終わりました。

待ち構える大会スタッフにハーフスコアを伝えるK君。

K君 『ご、ごじゅうご。です。』

 

3ボギー、4ダボ、1トリ、アンド9。という内容で前半を終えたK君。実力、練習不足のゴルファーに対して競技セッティングのチャンピオンコースは容赦がありませんでした。どんなスコアであろうと、そのスコアに対する責任はすべてプレイヤーにあります。

 

肩を落とすK君に前半の感想を聞いてみましょう。

N 『お疲れ、全然ダメだったな。』

K君 『・・・。』

N 『前半を振りかえって、どう?』

K君 『どうもこうも・・・。印象としては去年よりも相当コースが難しいです。プリファードライも使えないし。木に当たるしボールは林から出てこないし、、、あとは、グリーンが硬くて、速くて止まらない。ホントにタフなセッティングです。』

N 『そうか、俺が見た限りじゃクリーンにグリーンをとらえた球は無かったと思うけど。ちなみに、去年と同じコースだけど、グリーンが違うのは気付いてた?』

K君 『え!?』

 

 

大利根カントリークラブは2グリーンです。使用するグリーンによって、コース戦略は全然変わってきますがそれに気付いていない時点でK君はコースに負けてますね。スコアが悪いのをコースのせいにしてヤサぐれている限り、ゴルフの女神はK君に微笑んでくれないでしょう。

歴史的スコアを叩いたK君の前半9ホール。ワースト記録を更新するのか、逆襲がはじまるのか。後半9ホールも密着したいと思います。

 

次回につづく。

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