皆さま、こんにちは。
プロギアで販売促進を担当しているNです。
PRGRの新しい直営レッスンスタジオ『PRGR GINZA EX』に通って本気で上達を目指すゴルファーを紹介する(ほぼ)リアルドキュメントブログ、サイエンスフィット日記。
第3部では”競技に挑戦”をテーマに新たなメンバーを迎え、サイエンスフィットで腕を磨き、さまざまな競技にチャレンジしていく模様をレポートしております。ここまで企業対抗ゴルフの最高峰『日経カップ』に挑戦するプロギアチーム、『PRGR RSカップ』に挑戦するサイエンスフィット日記メンバーの奮闘をお届けしてきましたが、いよいよ本章もクライマックス。今まさに、サイエンスフィット日記の主人公、K君がRSカップ・シングルス戦に挑んでおります!
地獄の前半9ホールを終えたK君のスコアは、55。
OB、池ポチャ無しの素で55だから、それはそれはとても長い旅でした。心身ともに限界状態でハーフターンしたK君。ボロボロでヤサぐれた野良犬のような目をしています。
泣いても笑っても、残り9ホール。K君の調子は最悪ですが、引き続き一打レポートを続けたいと思います。
ランチタイムの休息
昼食を終えたK君がコースに姿を表しました。先ほどのホールアウト時に比べ、目に力が戻ってきているような気がします。
N 『どう、良い休憩になった?』
K君 『はい、同伴の皆さんとも昼食のときに色々お話させてもらいました。プロはやっぱりコース戦略の考え方が僕らと違うし、アマチュアの方も競技にかける思いが僕なんかより全然凄くて、、、せっかくRSカップに出させてもらえてるんだから、残り9ホール楽しまなきゃ損ですよね。』
K君 『あとは、、、青山プロに前半のスコアを報告しに行きました。ガツンと怒られましたけど、スコアじゃなくてやる気を失くしちゃってる部分を怒られました。みんな僕が予選通過するとは思ってないけど、無茶なチャレンジでも一生懸命トライする姿に期待してくれているのに、諦めたらダメだ!って言われました。』
K君 『ショットが悪いのもスコアが悪いのも僕のせいです。コースとかの所為にしちゃダメですね。むしろこんな良いコンディションの日本を代表するゴルフ場でプレーできるなんて、感謝しないといけません。後半は何とか立て直します。どこだって道場、いつだって自分次第です。』
それだけ言うと、K君はスタートホールに向かっていきました。
通常プロのトーナメントは18ホールスループレーですが、RSカップは途中、昼食休憩が入ります。良い流れを切らしたくない。という意見も多々ありますが、どうやらK君にとって昼食休憩はプラスに働いたようです。
後半9ホールスタート
【10H 401Yards Par4】
セカンド地点のフェアウェイ左サイドにバンカーがある、やや右ドッグレッグのミドルホール。ティーショットはフェードで攻めたい
さぁ、いよいよK君の反撃開始です。
●1打目:ドライバー
バキー!
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コーン!!
カアカア(バサバサ)
右に大きく飛びだした打球は右の林に。が、なんとボールは木に当たってフェアウェイに戻ってきました!
前半とは明らかに違う流れです。K君の後姿もなんだか堂々としています。
●2打目:残り179ヤード
5番アイアンで打ったショットは、ピン右手前4メートルにナイスオン!
本日初のパーオンで、さっそくバーディチャンスが来ました。
●3打目:カップまでのこり4メートルのバーディパット
入れに行ったバーディパットはなんと3メートルオーバー。今日のグリーンコンディションはスティンプメーターで10フィート。数値以上に早く感じます。
●4打目:3メートルのパーパット
これを見事沈めて、本日初のパーをゲット!K君のゴルフの真骨頂である攻めるゴルフが戻ってきました。
【11H 506Yards Par5】
フェアウェイはやや広めながら、セカンド地点の右バンカーと、グリーンまわりのガードバンカーには注意が必要なロングホール
本日始めて打順が3番に繰り上がりました。
●1打目:ドライバー
ビシィ!
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カーーン!!
今度は左チーピン。が、木に当たってまたフェアウェイ中央に戻ってきました。飛距離225ヤード。あきらかに流れが変わっています。
●2打目:残り310ヤード
得意の5番ウッドのショットはダフってフェアウェイ中央に飛距離170ヤード。キャディさん、目土ありがとうございます。
●3打目:残り147ヤード
7番アイアンのショットはひっかけてグリーン左奥、隣のホールまで行ってしまいました。ショットは相変わらずバタバタです。
●4打目:残り45ヤード。前の木が邪魔でピンは狙えません。
とりあえずピッチングウェッジでグリーン手前ラフに寄せました。
●5打目:サンドウェッジでピン奥7メートル。やはりグリーンが速く、アプローチの難易度も高いようです。
●6打目:この7メートルのボギーパットをねじ込みました。ナイスボギーです!
【12H 179Yards Par3】
グリーンが大きめなショートホール。砲台グリーンなのでオーバーするとアプローチが難しい
ようやく余裕も出てきてスイングチェックを繰り返すK君。
●1打目:179ヤードを5番アイアン。ピンはグリーンやや左に切ってあります。
これはいい当たり。軽いドローボールでピンの左7メートルにオン!
グリーン左のピンを果敢に狙ったように見えますが、偶然です。K君もほっとした表情。
同じくグリーンオンした猿田プロとグリーンに向かうK君。前半は慌てふためいていましたが、今はプロと談笑する余裕が生まれてきました。
●2打目:バーディパットはカップをわずかに逸れ、70センチオーバー。
これをカップインして後半2つ目のパーを獲得。いい流れになってきました。
【13H 570Yards Par5】
ストレートのロングホール。サード地点には左右にバンカー。安全にフェアウェイキープを心がけたい
スイングチェックを続けるK君。若干フェースが開いているような気もしますが、まぁいいでしょう。
●1打目:ドライバー
見事なドローボールでフェアウェイ左サイドをキープ。飛距離235ヤード。
●2打目:残り327ヤード
得意の5番ウッドのショットは右プッシュアウトでラフ。
●3打目:残り152ヤード
7番アイアンで狙うもグリーン右のカラー。
●4打目:残り12メートルをパターで打ち、カップを5メートルオーバー
●5打目:パーパットはカップをかすめ、これを入れてボギー
ちょっともったいなかったけど、ゴルフも安定してきました。
【14H 413Yards Par4】
左サイドにバンカーがあるので、フェアウェイ右サイドを狙いたい。グリーン左サイドのバンカーはアゴが高く入れたくない
●1打目:ドライバー
今日イチのあたり。フェアウェイ左に飛距離242ヤード。
●2打目:残り175ヤードを5番アイアン
ちょっとつかまった当たりはグリーンオーバー。
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K君 『あれ、、、。無い。。』
なんだかK君が焦って走りまわってます。どうやらグリーンオーバーしたボールが行方不明な模様。5分探して見つからなかったら、2打目地点に戻って打ち直しです。
K君 『ナイナイナイナイ、ヤバイー!』
同伴プロ 『おーい、あったよ。』
松の根元の深いラフの中にボールを発見。
ただ、松が邪魔でアドレスできません。ゴルフ経験の浅いK君はどう打ったら良いのか見当もつかず途方にくれています。
●3打目:ピンまで20ヤードのヘビーラフ。グリーンは砲台。とりあえず左打ちにチャレンジ。
ピッチングウェッジのヘッドを逆にしてショット。これがトップして奇跡的に斜面を駆け上がりピン奥6メートルにナイスオン。
●4打目:パーパットは惜しくもカップを外れ、ボギー。
大トラブルを乗り切りました。まだ流れは切れていません。
【15H 376Yards Par4】
距離の短いミドルホールだが、両サイドバンカーでフェアウェイが狭いので、フェアウェイウッドで確実にフェアウェイキープしたい
●1打目:ドライバー
会心のショットでフェアウェイセンターに飛距離238ヤード!
なんとプロより飛んでいて、本日初のドラコン賞をゲット。
(プロはスプーンでティーショットしていたことがのちに判明)
●2打目:残り152ヤード。8番アイアン
これはグリーン右手前のカラー。
●3打目:残り10メートル。カップを2メートルオーバー。
●4打目:パーパットは惜しくも入らず。
このホールボギー。
【16H 214Yards Par3】
距離のあるショートコース。グリーンは縦長で距離感が難しい
なんとか大崩れしないでここまできました。ショットも復調しつつあります。
●1打目:距離のあるショートホール。得意の5番ウッドでグリーン中央を狙います。
ガキッ!!
なんとシャンク発生。得意の5番ウッドは結局今日は一度も当たりませんでした。
ボールは一直線に目の前の林へ。暫定球を打って、大急ぎで林にボールを探しにいきます。
幸いボールは林の中で止まっていました。
●2打目:久しぶりに7番アイアンでフェアウェイ中央に。
●3打目:ピンまで残り52ヤード。サンドウェッジでピン手前8メートルにオン。
●4打目:ボギーパットはカップ手前60センチ。これを入れて痛恨のダブルボギー。
【17H 435Yards Par4】
池超えの最難関ミドルホール。池を避けて安全に右サイドを狙うとセカンドでグリーンが狙えない。距離もあるので、ドライバーで左サイドに勇気を持って打っていきたい
さっきのホールのダボが悔しいK君。
N 『遂にこのホールだな。最難関のミドル。』
K君 『・・・。何でしたっけ?』
去年の使用グリーンどころか、コース自体もまったく覚えていないK君。
去年のRSカップでもボロボロの状態で迎えたこのホールで、ティーショットを池ポチャ。絶対絶命のピンチから奇跡のボギーを獲り、その後の快進撃の足掛かりとしたのです。
フェアウェイ左サイドに勇気のドライバーショットを打てるか、K君のティショット。
●1打目:ドライバー
おおー、これはナイスショット!フェアウェイ左に着弾。
去年チーピンで打ち込んだ池をあらためて眺めるK君。やっぱり覚えていないようです。
セカンドでグリーンを狙うにはここしかないというベストポジション。ちなみにプロ2人は安全に右サイドにティーショットを打ちましたが、これではセカンドが狙えません。
●2打目:残り217ヤード。3番ユーティリティ。
思いっきりダフって左ラフへ飛距離120ヤード。
●3打目:残り98ヤード。アプローチウェッジで打ってグリーン手前の花道。
●4打目:残り22ヤード、パターで打ってピン奥4メートル。
●5打目:カップを2メートルオーバーして、結局ダブルボギー。
連続のダブルボギーにやや意気消沈のK君。
【18H 410Yards Par4】
広々としたフェアウェイのミドルホール。グリーンがかなり受けているので手前から乗せていきたい。
K君 『Nさん、、、空がきれいですね。今日は朝からずっと林の中で下ばっかり見てきたから、こんなにきれいな青空が広がっていることに気付きませんでした。この空の下でできるゴルフって、最高ですね。。。』
最終ホールのティグラウンドで、正面に広がる雲ひとつ無い大きな空に目を奪われるK君。K君の最後の仕事はあの大空に白球を打ち込むことです。
●1打目:ドライバー
バキィーーン!!
思いっ切り振り切って、ボールは右の林から大きなフックを描いて左の林に突入。
結局最後も林の中でボールを探すことになりそうです。
●2打目:残り240ヤード。
安全に5番アイアンで打つも大ダフリ。まだ100ヤードくらい残っています。
N 『K、見てみ。グリーンの奥にギャラリー(仲間)が待ってるぜ。』
K君 『ホントですね。最後くらいいいところ見せたいですね。』
●3打目:残り102ヤード。
カッ!
これは、どトップ。ボールはコロコロと前に転がっていきます。
K君 『やめろ、やめてくれー!』
ボールは無情にも、今日はじめてのバンカーへ。K君が最も苦手とするバンカー。グリーンまで30ヤードくらいある、ものすごく中途半端な距離のバンカーです。
●4打目:バンカーからピンまで45ヤード。サンドウェッジ。
上手く出たように見えるけど、ハーフトップでピン奥10メートルにオン。返しのパットは強烈な下りです。
グリーン周りでK君の状況を見守るギャラリーのなかにサイエンスフィット日記メンバーのU君の姿も見えます。
●5打目:10メートルのボギーパットは、カップを2メートルオーバー。
●6打目:入らず、トリプルボギーでフィニッシュ。あがり3ホールが無念のダボ・ダボ・トリ。
仲間の出迎えを受け、疲れ果てた顔にも笑顔が戻ってきました。
K君の長い一日が終了しました。そこにはやり遂げた男の背中がありました。
競技終了。向かったその先に、、、
アテストルームでスコアカードを提出し、競技終了。
K君の後半のスコアは、2パー、4ボギー、2ダボ、1トリで11オーバーの47。55・47でトータル102でした。
つらかった一日を終え、ようやくほっと一息つくK君に今日の感想を聞いてみたいと思います。
N 『K!お疲れ、後半頑張ったな。ナイスプレー。』
K君 『Nさん、一日取材ありがとうございました。後半はもう少し耐えられるかと思ったんですが、今の実力ではこれが精一杯ですね。でも、前半と違って木に当たったボールがフェアウェイに出てきたり、ラッキーも多かったです。やっぱりコースの所為にしちゃダメですね。ゴルフの神様に怒られちゃいます。』
N 『なるほど、でさぁ・・・』
K君 『あ、すいません。この後行かなきゃならないところがあるんで、ちょっと失礼します。』
と、足早に駆けていくK君。後ろを追ってみます。
・
・
・
K君 『お疲れ様です!』
K君が向かったのは、ラウンド後のRSカップ出場者向けに実施しているPRGR試打会です。
K君 『矢部プロ、その節はお世話になり、ありがとうございました!猿田プロ、今日は本当にありがとうございました!』
去年のRSカップで同組でラウンドし、お世話になった矢部プロ、そして今日一緒にラウンドしてことあるごとに励ましてくれた猿田プロにお礼を述べています。両プロとも、茨城県のゴルフ場所属プロです。
そして、
K君 『お、おおおおおお疲れさまです。』
矢部プロ、猿田プロの親分である、青山プロにラウンド報告をしています。K君が何よりも優先して駆けつけなければいけない理由はこれでした。
青山プロ 『おー、カケ、お疲れ。どうだった?後半は。』
K君 『は、はい、、、47でした。合計102です!すすすすす、すいません。。。』
青山プロ 『ちゃんと思いっきり攻めて、精一杯やったんだろうな。』
K君 『は、はいいい、限界以上の実力を出して、さらにコースにも助けてもらいました。。。』
青山プロ 『じゃあ、いいじゃねえか。前半から8打も縮めたんだから立派だぞ。今日の経験は絶対次回に生きてくるからな!』
K君 『は、はいー。(涙)』
青山プロ 『ところでお前のゴルフもホント進化してないな。ちょっと構えてみろ。』
青山プロの熱血レッスンはこの後、日が暮れるまで行われました。
K君の練習不足もこれで少しは挽回できるでしょう。
白熱のRSカップ予選大会も第4戦大利根カントリークラブ会場をもって全日程が終了。
第1戦の川奈ゴルフコースは豪雨、第2戦の千葉カントリークラブ梅郷コースは灼熱、第3戦の嵐山ゴルフクラブは雷雨でハーフ終了。そして第4戦は快晴無風の最高のコンディションでした。
”競技に挑戦”というテーマ通り、予選各会場にプロギアサイエンスフィット日記メンバーは挑戦しましたが、無念にも決勝進出は果たせませんでした。まさに(ほぼ)リアルドキュメントブログならではの結幕です。実力が足りなかったのか、練習が不足していたのか、要因は色々あると思いますが、この結果を受け止め、さらなるレベルアップを目指してサイエンスフィット日記は活動を続けなければいけません。
日が暮れてガラガラになった駐車場に練習を終えたK君の姿が見えました。
肩を落とす後姿は悲しげですが、まだ彼の心は折れていないはずです。
サイエンスフィット日記第3部、もう少し続きます。