Hole 183　日経カップ決勝編・ライバルとの練習ラウンド！

絶対に笑ってはいけないラウンド②

北Hole8　448ｙd　Par4

距離の長いミドルホール。ティーショットで少しでも前に飛ばしたいところ。

Ｋ君は快心のショットでフェアウェイ。

Ｓ先輩も振りちぎって、

ボールは右の林へ。

必死に耐えるＯさん。人のミスを笑ったら自分にトラブルが舞い戻ってきます。因果応報、情けは人のためならずです。

完全に笑顔が消えたＳ先輩。この苦しい状況で耐えることこそ競技ゴルフの世界なのです。

ボールは林を下り落ちて、遥か隣のホールまで転がっていました。またまた大ピンチ。

Ｓ先輩の無事を祈るＯさん。

これを。

なんと見事に脱出！

Ｏさんの期待を裏切る、粘り強い奇跡の納豆リカバリーです！

意気揚々と斜面を駆け上がるＳ先輩。笑顔も戻ってきました。

そして１７番ホールを終わった段階で、なんと。

Ｓ先輩とＫ君が並びました！

あまりにも低レベルな戦いですが、因縁のライバルとしてお互い負けるわけにはいきません。

残すは最終ロングホール。

ここで２人の雌雄が決します。

最終ホールの奇跡！

絶対に負けられないＳ先輩とＫ君の２人。ティーングエリアに緊張感が漂ってきました。

ちなみに圧倒的最下位ながらここでバーディーを取らないと１００切りならずという私Ｎも、ここは気合を入れてバーディーを狙いにいきます。

Ｓ先輩は自滅によりＯさんとは大きく差が開いてしまいましたが、流石に日経選手としてＫ君には負けられません。

真剣な表情で攻略ルートを確認するＳ先輩。

ティーショットは、その真剣な表情がもうツボなＯさんから。

こみ上げてくるものを必死に抑えながら、

バキッ！！

ナイスショットでフェアウェイをキープ！

日経戦士に一矢報いたいＫ君は、

バシーーーン！！

今日イチのショットでこれもフェアウェイをキープ！さあ、Ｓ先輩のティーショットです。

『Ｏちゃん、絶対笑っちゃダメだからね。』

『・・・（コクリ）。』

黙って頷くＯさん。

そして、

バコッ。

『あ、あ、あ。あああ～』

ボールは左の池の方向へ！！

『ぶふーっ』

あれだけ約束したのに、我慢できなかったみたいです。。。

慌ててボールを探しにいくＳ先輩。お、ラフにあったみたいです。

無事ボールを発見してこの表情！

ロングホールなので確実にフェアウェイに戻せばまだチャンスはあります。

そしてラフから快心のショット！Ｑ１８が良い仕事をしたようです。

Ｏさんはフェアウェイから安定のショット。

ティーショットを２７０ヤード飛ばしたＫ君のセカンドは、

ビシッ！

素晴らしいショットでグリーン近くまで飛ばしました。新しい武器、エッグスプーンブラックが思った以上に良い仕事をしてくれました。

そしてＳ先輩は、、、

あれ？

ラフからのセカンドショットが飛びすぎて、反対側の谷に落としてしまったようです。

心配そうに（笑いながら）みつめるＫ君。

Ｓ先輩の目の前に立ちふさがるもっさもさの林。コースに戻すには後ろに打つしかないでしょう。

このピンチをＳ先輩はどう切り抜けるのか。

丘の上から見守るＫ君と、

祈るように目を閉じるＯさん。

そして、

Ｓ先輩が選んだルートはなんと木の隙間！石橋を叩いて渡らない主義の男が勝負を賭けます。

ダフッ。

コン。

ぼす。

『うあああ～』

地獄の底から湧き上がってくるＳ先輩の叫びを聞いて、必死に堪えるＯさん。

どうやら林の中は落ち葉が溜まっていて、ボールが転がらないようです。

林の中からの４打目。

何とか脱出したい。

ドフッ。

ちょろん。

『あああ～ん』

出ません。Ｓ先輩大ピンチ！林の中に張り巡らされた納豆の糸に捕まってしまった喋々のようにもがき苦しむＳ先輩。

”ほぼ”リアルドキュメントブログを標榜するサイエンスフィット日記としましては、現場の臨場感をお伝えするためこのピンチを音声付動画でお届けしたいと思います。

（注：音が出ます）

『おりゃあー！！・・・でない。』

限界を超えてしまったＯさん。

途方に暮れるＳ先輩。これは事件です。

林を脱出するまであと５メートル。ただ、その５メートルが途轍もなく長く、高いのです。

魂の７打目。

（注：音が出ます）

『うああー！！・・・もうだめだ。』

よろけるＳ先輩と、

崩れ落ちるＯさん。

もう、どうでも良くなってしまったＳ先輩の８打目。

（注：音が出ます）

『んがあー（怒）！！』

ようやく地獄からお天道さんのもとに戻ってきました。

肩を落とし、ふらふらになりながらボールに向かうＳ先輩。付き合いが長いのでわかるんですが、かなり怒ってます。

グリーンまで１５０ヤード。なんとか乗せたい。

シャキーン

が、シャンクしてボールは右の林方向へ。

クラブを握る力も使い果たし、呆然とするＳ先輩。付き合いが長いからわかるんですが、ちょっと泣いてます。

”なに撮ってんだ！”と怒鳴られそうなので、そっと離れて、

グリーンで待ってます。Ｓ先輩、どうぞご無事で。

一方、グリーン周りでは、

Ｏさんはチップインパー。

Ｋ君はこれがバーディパット。

惜しくも入らずパー。Ｎも３オン２パットのパーでした。

最後に、

Ｓ先輩がホールアウト。

ゴルフの本場スコットランドでは１日に四季があるといわれていますが、Ｓ先輩の場合１日のゴルフに喜怒哀楽があります。ゴルフの嬉しい、楽しい、悔しい、悲しいを味わい、悲しみのなか本日のラウンドを終えました。

そんなＳ先輩の背中にやさしく手を置くＫ君。

こうして日経カップを想定した練習ラウンドが終了。

気になる結果は、、、

Ｏさんはやや苦戦してスコア８８。

Ｋ君はいつも通りスコア９４。

Ｎは１００切りならずスコア１００。

そしてＳ先輩は、最終ホール１３を叩いて後半５９。トータルスコア１０２で最下位フィニッシュ！！

いつもより叩いてしまったＯさんですが、実は左手首を怪我していて、飛距離ダウンに苦しんでいたのでした。

最後に３人で記念撮影。スコアはさておきＳ先輩に勝ってご満悦のＫ君と、スコアはさておきいっぱい笑わせてもらって満足のＯさんと、スコアも気分も最悪なＳ先輩。

ともあれ、日経カップ決勝大会はもうすぐそこ。決勝大会での健闘を誓い合うＳ先輩とＯさん。

『スコアは全然ダメでしたけど、すっごく楽しかったです。またゴルフいきましょう（笑）』

ＰＲＧＲの使命は、”ゴルフ場にひとつでも多くの笑顔を作ること”です。練習ラウンドとしてはまったく意味を成さなかったけど、ＰＲＧＲの使命を見事に果たしたラウンドだったと思います。

そして、大量の荷物をいつも以上に重そうに担ぎながら去っていくＳ先輩。

『今日のラウンドは日記にアップしないでね。最終ホールはちょっと取り乱しちゃったし。はあ、、、日経カップ出たくないなあ。。。』

この２ヶ月、日経カップ決勝大会のために努力を積み重ねてきて、多くの人に協力していただきここまで来ましたが、試合直前のラウンドで全てを無にしてしまいました。

（あと、すいませんが過去最大ボリュームで記事化しちゃいました。えらいすんません）

そんなＳ先輩に、

『Ｓさーん、日経カップ頑張ってくださいね！応援してますー！！』

ライバルであり、かわいい後輩のＫ君から熱いエール。

プロギアチームの仲間たち、会社のみんな、そしてサイエンスフィット日記の読者のみなさんからの応援を受けてきたので逃げるわけにはいきません。

次回、いよいよ日経カップ決勝大会の地にプロギアチームが乗り込みます。お楽しみに！

つづく

―登場人物紹介―

プロギア日経カップ代表選手　Ｓ先輩

ベストスコア７６、平均スコア８８のおじさんゴルファー。粘り強さが信条の根性のおじさんゴルファー。ただ、大叩きするとすぐ心が折れちゃう。

ＰＲＧＲサイエンスフィット日記メンバー　Ｋ

ベストスコア７６、平均スコア９４。７０台が出たのは幻であったかの如く、その後のゴルフでも９４前後しか出ないアベレージゴルファー。

ＰＲＧＲサイエンスフィット日記筆者　Ｎ

特に盛り上がりの無い、平凡なラウンドだと思っていたら最終ホールで見せ場を作ってくれたＳ先輩に感謝申し上げます。

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